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【シュウ2主】おれに怖いと思わせるのも彼ならば、それを鎮めるのもまた彼なのだ。夜中に訪れた軍主の部屋。寝台に腰かけながら幼い寝顔を見下ろす。“これ”だけは失うわけにはいかないのだ。そのためには勝つしかない。この手に勝利を。そっと持ち上げた手の平に唇を押し当てる。 #1日1SS
【シュウ2主】必ず勝てると言い切るには正直材料が足りない。それでも言い切ることが勝利を呼び込む1つの要因になることも知っているのだから、それも策のうち。だが、主たる少年を大切に想うようになって以来、そうすることが怖いと感じるようになってしまったなど…情けない。 #1日1SS
【テよん】『好き』だなんて認めたくない。それは紋章の性質からずっと避け続けてきた感情だ。行きずりに身体を重ねることはあっても誰かを特別に想うことなんなしないと考えてたはずなのに、雰囲気に流されるままこいつを抱いて気づいた事実。何度打ち消しても決して消えない真実。 #1日1SS
【テよん】(2)はっきりしない“告白”にパチパチと数度瞬きしたこいつは、今まで見たことねぇ…可愛い顔で笑いやがった。「うん」頷いておれの手を取るこいつが隣に並ぶ。それがすごく嬉しくて堪らず、自然と右手に力が入る。今日からは共に。同じ時を生きる。(終) #1日1SS
【テよん】(1)「元気だった?」「おぉ」いつもと“変わらない”はずなのに、おれの目がおかしくなったのか。その笑い顔が眩しく写ってギュッと掴まれたみたいに心臓が痛 む。変わったのはおれの心か。こいつに出会ったからこそ今がある。こいつに出会わなかった未来も、こいつがいない今も想像できねぇ。「なぁ…」早まる心臓の音を耳の中で聞きながら、おれから初めて手を伸ばす。「一緒に…行かないか?」それがおれなりの精一杯。 →
【テよん】…まさかの奇跡が起きたけど、だからって素直になれるかっていうと、それがなかなか難しい。それでも、一度失われたおれの心に焼き付いちまった最期の後悔が、おれの足をあいつの元へと動かした。おれの方から探すなんて初めてのこと。簡単にはいかない旅路に、想いは募る。 #1日1SS
【テよん】やっとおれの人生も終わり。悪いなとは思いつつも唯一無二の親友に全てを託したことで思い残すことはなくなったと思ったのに、闇に溶けかけた脳裏に浮かぶ2つの青色。“変わらない”海の色。…あぁ、くそっ!何でこんな時に気づくんだよ。会いたくても会えねぇじゃねぇか。 #1日1SS
【テよん】どうしてっかな、あいつ…。釣りの最中、海みたいに深い青色の水の色を見てあいつの顔が浮かぶ。あの時、あいつの手に引かれて霧の船を降りてよかった。“変わらない”おれに“変わる”世界がくれた贈り物。…会えたら言わねぇとな。“今”があるのはお前のおかげだって。 #1日1SS
【テよん】また独りを選んだおれをどう探してんのか。こいつは度々会いに来た。流れる時に人も町も変化する中でこいつだけは全く変わらない。その事実が胸にストンと落ちた時、こいつから逃げることを止めた。だって、決してしておれを置いていかない、おれと同じ“変わらない”者。 #1日1SS
【テよん】おれの言うことなら聞くとか馬鹿なこと言い出したこいつに乗せられて「やればいいんだろ!」と言ってしまったのが運の尽き。“無理矢理人の多い所に連れ出されていた”のが“役目とはいえ自分から人の輪の中にいる”になってしまってた。…こんな生活一瞬の幻でしかないのに。 #1日1SS
【テよん】どこへ逃げても隠れても何でかあいつに見つけ出されて。それでもずっと逃げ続けていたのに、それも無駄だと諦めたのはいつだったか。そしたら信じられないことに、近くにこいつの気配があっても気にならなくなっていたんだ。…独りでいるのが当たり前だったはずなのに、な。 #1日1SS
【テよん】差し出された手に重ねた右手。ギュッと握られた感触を今も覚えてる。…そもそも初対面の相手に右手で触れたこと事態あり得ないけど、今思うとそれもこいつが“特別”だって証だったのかもしれない。逃げてもスルリと捕まえられ、いつの間にか繋がって。その温もりに確かめる。 #1日1SS
【2主坊】あなたの寝顔を見下ろしながらするぼくだけの秘密の儀式。普段ぼくが触れることも嫌がる右手をそっと持ち上げて、赤黒く光る死神に口付ける。これが怖 いなんて一度だって考えたことなんかない。だってマクドールさんの一部なんだから。大丈夫。ぼくが全部愛してあげます。 #1日1SS
【シュウ2主】「今日はお仕事しちゃダメなのっ!」手にしていた羽ペンを取り上げられるのは何度目か。休 みなど久しぶり過ぎてやりたいことが浮かばないのだから仕方がない。正直に告げれば少年は考えた末にニコリと笑う。「…じゃ、デートしよ!」…その提案に逆らう理由はなかった。 #1日1SS
【シュウ2主】「もういい」もう他に誰もいない。だから笑う必要はないのだと少年の頭を撫でる。しかし、笑顔は消しても泣 くのを必死に堪える姿に衝動的に小さな身体を抱き締めた。俺の前でまで我慢しなくていい。その強さも弱さも…お前の全てが愛しくて、その全てを守りたいのだ。 #1日1SS

リューラ

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140字SS等の創作倉庫。ジャンル色々ごった煮です。

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