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【シュウ2主/雪】(2)「…セイ?」あと数歩のところまで距離を詰められて顔を覗き込まれたら、逃げるに逃げられない。赤くなってしまわないように目線だけ逸らしたセイは、小さな声で言うのだ。「…雪うさぎが解けちゃって寂しくなって…」それが2匹いたとは告げずに理由を言えば、シュウは辺りをチラリと見て目を細める。そしてセイの身体をそっと抱き締める。「っ!」「俺はずっと傍にいる」腕の中の少年の耳が、側に転がる3つの実と同じ色に染まる。(終)
【シュウ2主/雪】(1)数日が経ち、雪は日陰に僅かに残るほどになった。並べて作った雪うさぎもすっかり解けて赤い実が残るだけ。雪国ではないのだから、いつかなくなると知っていても寂しいもの。なんとなくそこにしゃがみこんでいたら後ろから名を呼ばれる。「セイどの?…どうかいたしましたか?」慌てて立ち上がった少年は、周りの目があるからか敬語で話しかけてくる男に首を振る。「な、何でもないよ。大丈夫!」自分でもわかるくらいにぎこちない笑みにシュウが気づかないわけがない。→
【トル主/雪】厚い雪に覆われたヒオニ山の景色は今も昔も変わらない。100年前にいるのにまるでぼくらの時代にいる気がして来る。それはやっぱり、ぼくがこの人と同じ時間を生きたいと思ってるせいかな…。「フィル?」振り返ったあなたに駆け寄って。幻の現代(いま)を噛み締める。 #1日1SS
【坊2主/雪】僕よりも見慣れていそうなのに、まだ誰も足を踏み入れていない新雪に正面から飛び込む姿に笑みが漏れる。立ち上がった君の前には君の形の跡がひとつ。伸びた手の形を見てあることを思い付く。ドサッ!「マクドールさん!?」…ほら、こっちの僕らも手を繋いでるよ。 #1日1SS
【シュウ主/雪】珍しく積もった雪にはしゃぐのは子どもたちと一部の大人。1日中遊んだ後でセイはふと思い付く。辺りを見回して図書館横にかろうじて残ったいい雪を見つけた彼は、雪だるま程大きくない雪のうさぎを2羽作って並べた。大小のそれに微笑むのは、一体誰と誰を重ねてか…。 #1日1SS
【テッド/雪】山も木も大地も。一面真っ白な雪で覆われた平原に出た時、苦々しい笑みが浮かぶ。この純白の世界に立つ自分のなんと異質なことか。晴れ渡る空と似て非なるモノ。…昨日、吹雪の中に身を投げ出していれば、自分もその色に染まれただろうか。…できもしない“夢”を見る。 #1日1SS
【坊/雪】今年一番の寒 さ。肌を刺す程冷たく感じる朝の空気に白い息が立ち上る。空は灰色に塗り潰されていたが、何時もより遠くの景色まで見えていた。何気なく伸ばした手の先にふわりと舞う白いもの。そのひとひらを掴んだと思ったのも束の間。夢幻のように跡形もなく消えていた。 #1日1SS
【親友/雪】「テッド、早く遊ぼう!」珍しく積もった雪に目をキラキラさせてたティルは興奮顔でそう言うと、少し離れた場所でしゃがみこむ。こういうとこはやっぱ子どもだよ、な…。「…ブッ…!」顔面に直撃した雪玉に怒りが込み上げてくる。「…やったな〜?」反撃開始だ!覚悟しろよ? #1日1SS
【シュウ2主】「わぁぁ!海だー!」車窓から見えた景色に声を上げ、窓にペタリとはりつくリオウを可愛いと思いながら、他の乗客に迷惑をかけていないか心配になって見回せば、クスクスと好意的な笑いで返される。「あ、す…すみません…」照れて小さくなった少年に、己もまた微笑む。 #1日1SS
【シュウ2主】「あ、ごめんなさい…」机の下で伸ばした足先がシュウのに触れて思わず謝る。それには気にするなと優しい笑顔を向けてくれたのに…。「っ!」宿の人がお茶のおかわりを用意してくれてるにも関わらず、意思を持って触れてくる足に頬が熱くなる。もう…っ…シュウのバカ! #1日1SS
【シュウ2主】普通列車とは思えない座り心地のよい座席に、車窓に広がる大パノラマ。最初ははしゃいでいたものの残すは帰 る行程のみなのだ。疲れも溜まっていたのだろう。次第に口数が減ったと思えばすぐに舟を漕ぎだした。その身体をそっと引き寄せて。「楽しい旅をありがとう」 #1日1SS
【シュウ2主】「楽しかったね!」満面の笑みの少年を前に、旅の一部始終が脳裏に浮かぶ。出張で来たこともある場所だが、その時は記憶にも残っていない街角や風景が、こうもはっきり思い出せるとは。そのどれもに存在するのがリオウだ。「…そうだな」お前がいるから違って見えたのだ。 #1日1SS
【シュウ2主】「誰に吹き込まれた?」「えー…」「誰にだ?」「いっ…たっ!痛 いって!」拳でこめかみをグリグリしてやるとすぐに根を上げる。「ビクトールですっ!」瞬間にパッと解放すれば痛 む場所を自ら撫でている。「よろしい。素直なあなたにはご褒美をさしあげましょう」 #1日1SS
【シュウ2主】「今は駄目だ」次の予定は外せないと言い切っても「えぇー…」と残念そうな顔を見せられれば、惚れた弱みだ。結局強く出られずに、ちょっとだけだと押しきられ手を引かれるままについていくしかない。あぁ、可愛い。可愛い過ぎる。きっといつまでも勝てはしないのだ。 #1日1SS
【シュウ2主】「ね、シュ〜ウ〜」構って欲しいオーラを放たれても、こちらもこの暇にこの本を読ん起きたくて無視を決め込んでいると、不貞腐れて背中合わせに座り込んだ。そのまましばらくして、背中にかかる重みにリオウが眠りに落ちたのだと気づく。「…重い…」それは幸せな…。 #1日1SS

リューラ

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140字SS等の創作倉庫。ジャンル色々ごった煮です。

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