FC2ミニブログPIYO

そろそろここも、しおどきかな。
はやくはやく。
そうやって僕を急かすのは、ここにいるぼくに他ならない。
怖がりのぼくは、僕が焦ることを知りながら、恐れと苛立ちを矢継ぎ早に投げつける。
ぼくがそうせざるをえないことくらい、僕にだって解る。
僕はぼくの話にうんうんと呟きながら掌を握りあい、また、夢がおとなうことのない夜を明かす。
あなたにとって、僕は何ですか?
あなたは、僕を必要としていますか?
僕には、あなたを呼ぶ権利がありますか?
僕は、あなたに赦されますか?

あなたと…

一緒にいてもいいですか?
僕には楽しいという感情が無い。
いや、正確には希薄と言うべきか。
初めから解っていたさ。
一滴の愉しみを得るためには、湯水のように労力を費やさねばならない。
ハイリスク→ノーリターン。
僕は、そんなもののために血を吐くような思いはしたくないのだ。
そんなことなら、僕はこの一瞬の悦びを喜んで棄てる振りをしよう。
誰かに必要とされることが
生きる意味だとか目標とかいうけれど

本当に大事なのは、たぶん

自分がその時点の自分を好きでいて
そんな自分を誰かが必要としていると
ほんのり認識していることなんだと思う
蓋。
ひとは、言うなれば「蓋」みたいなもの。
どんなに奇抜な装飾を施そうと、いくらみすぼらしかろうと、枠にそこそこ嵌まれば、それでいい。
流動する集団なる薬液を零さないように、ちゃんと嵌まればいいんだ。
からまわりする歯車がかけたって、誰もこまりはしない。その方が、たぶんナチュラルなかたちであって、実にスマートなシステムとして機能する。
近い未来をそうぞうすることは赦されるのだろうか?
遠い将来をたまわる資格はあるのだろうか?
花咲く落日の森
啼く鳥はそこかしこ
泣くや笑うや
知らず聴く
嵐は夜闇に舞い
呼び声は散れども
見ずや願わん
暁の帰りを
進むことしかできない道を、ろうそく片手に、あるいていく。
もう随分と歩いた気がして、ふと、ふりかえった。
紫苑を焼き付けたスナップを、なつかしんで、また見たいとおもって。
ふりかえったんだ。

涙が、ながれた。

そこには、たしかにあった。
てん、てん。
足跡のられつが、つづく。
ここまで、ずっと。
でも、どうして、それが荒野にある?

虚構のセピアが、もえていく。
今まで、どこを歩いていたのか。
手元には、なにひとつない。
蝋がひと筋おちて、炎が小さく息をもらした。
満たされてはいけない。
胃の残渣が、ひどくおっくうだ。

眠ってはならない。
瑠璃だ玻璃だの、暁がなによりきれい。

歌ってはいけない。
虚構ばかりが肥大するだけ。

死ぬこともできない。
うしろに恐怖、まえには
変わらずの世界(にちじょう)
声は、何処までもひびく。
行きつ、もどりつ。
残響は何度でも細動し、鏡面をひきつらせる。

それでも。
暗青色の水平線は、ゆれない。

唯一のゆめ、何の変哲もない理想郷の在り処。
夢から、うつつへ。
届かない心は、ひびをかかえて。

もう、ひびかない。
罪なんて
日常的に消費される量産品にすぎない。
悪もまたしかり。

僕等は
流行の悪をコーディネートして過ちの傷をかくし
罪で染め抜いた傘をさして泪の雨をしのいできた。

そう。

それは人間である僕等の自然な姿であり
最も忌むべき生業なのだ。
いとしさなんて なくなればいい

指先からこぼれた金属音
コインは群れにまぎれていったが
あの人は何処へのまれていったのだろう

やさしさなんて なくなればいい

コラージュに花を添えた電子音
マッチ売りの少女はラジオを抱いて眠り
ツバメは幸せの王子の手紙をさえずり明かす

ロンドは続く

いとしくて さびしくて
やさしくて むなしくて

うつくしい輪廻



Rondo -for all the sufferers-

摯生

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『しき』
というもの。

日々、たたかい
日々、さいなむ。

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