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No way!19

全部、仕事??


私は、なんだか拍子抜けしてしまった。


同時に、ちょっとおかしくなる。


ふふふ・・・もう、やんなっちゃう。


あんなにつまらなかったのも、どうでもよくなってしまう。


妹を放っておいて、あんなに嬉しそうにメールしてたのにお兄ちゃんたちは仕事の話をしてて、

今なんて、惚気にしか聞こえないような話になってきたし。


でも、二人とも大好きなんだけどね?
No way!18

「否・・・それは別に関係ねぇし・・・。

むしろ、ずっとお前からメール来るから良かったし・・・

お前のメールだったらくれるだけで嬉しいし・・・」


・・・・・・え?


もしかして・・・。


「お兄ちゃん、それでずっとメールしてたの・・・?」


・・・びっくり・・・・・・。


だって、あんなに嬉しそうな顔してたから、ヤンクミ先生とっていうのは納得したけど・・・。
No way!17

「でも、テツに今日は傘持っていけって言われてたのに忘れてきたし・・・」


「んなの気にすんなって・・・。

平日と勘違いして、慌ててたんだろ?

そんなのよくあることだし・・・」


よ、よくあるんだ・・・。


「資料作るのも、ほとんどお前が相談に乗ってくれたし・・・」
No way!16

「や・・・っ。

気にすんな。

そんなの別にお前が風邪引かなきゃどうでもいいし・・・」


あ、お兄ちゃんが焦ってる。


ポーカーフェイスのままだけど、なんとなくわかるよ?


それに、耳も赤くなってるもん。


私は、にやにやしそうな顔を抑えるのに必死になった。
No way!15

「だいたい、傘持ってないんだったら、大人しく待ってろっつーの」


「だって、お前も持ってなかったんだろ?

そしたら、お前が風邪引くじゃねぇか!」


「俺はいいんだよ!

それに、俺はすぐそこにコンビニがあったんだから、

そこまで走れば適当なの買えたし・・・」


「あ・・・っ、そ、そうか・・・そうだったな」


ヤンクミ先生は、ちょっとしょんぼりしだした。
No way!14

慌てて返そうとする先生をお兄ちゃんが止める。


「いいから・・・っ。

借りとけ。

風邪引いたらどうすんだよ」


そう言いながら・・・・・・むしろ、お兄ちゃんがタオルを持ってヤンクミ先生を拭き始めた。


お兄ちゃんって・・・こんなに過保護だったっけ?


ちょっと面食らって見ていると、二人の会話が続く。
No way!13

「なつみちゃん、ごめんね~!

傘、ありがとうな!」


20分くらい経って、ヤンクミ先生とお兄ちゃんが戻ってきた。


とりあえず、さっきのお店に戻ることになって、3人でテーブルに落ち着く。


「ヤンクミ先生、少し濡れてますね・・・。

あ、良かったら、このタオル使って下さい」


「え!?

いや、そんな悪いよ・・・この傘も、なつみちゃんが貸してくれたんだろ?」
No way!12

・・・綺麗・・・・・・。


ヤンクミ先生の瞳(め)も、こんな風にキラキラしてるイメージよね。


真っ直ぐで、すごく綺麗な感じ。


自然と、顔が緩んでくる。


『さっきのお店の隣にある書店にいるね』


今頃、雨の中ヤンクミ先生の許に走っているだろうお兄ちゃんにメールを送ると、

適当な雑誌を選んで時間を潰すことにした。
No way!11

そう送り出すと、お兄ちゃんは手を挙げて、すぐ前を向いて走っていった。


雨は、まだ降り続いてる。


雨を避けて、とりあえずすぐ隣の書店に入ると、

少し風が出てきたのか横殴りになった雨がガラスに当たって、

雫がキラキラと輝いていた。
No way!10

驚くお兄ちゃんに、私は鞄から取り出した折りたたみ傘を差し出した。


「これ、使って。

私なら、タクシーでも使うから」


「なつみ・・・。

サンキュ。

でも、たぶん、アイツもなつみに会いたがるだろうから、

そこのコンビニかどこかで待っててくれるか?」


「わかった。

お兄ちゃん、早く行ってあげて!」
No way!

ヤンクミ先生のことが心配なんだろうなぁ・・・と私は微笑ましく思いながら

お兄ちゃんを眺めていて、はた、と気がついた。


あれ・・・?


お兄ちゃんも、傘なんて持ってないよね?


こんな雨の中、迎えにいくって・・・。


「お兄ちゃん、待って!」


今にも雨の中へ駆け出しそうなお兄ちゃんの背中に、叫ぶ。
No way!

「・・・アイツ・・・今日休みだけど・・・、

生徒の進路指導の資料作りたいからって、学校行ってんだよ・・・。

で、今終わって帰るって・・・」


「じゃあ、ヤンクミ先生、傘持ってないんだ」


「ああ、そう言ってた」


お兄ちゃんは、説明してくれながらも、私も帰る用意を始めたのを見て、

支払いも素早く終わらせていた。
No way!

「ヤンクミ先生、どうかしたの?

それに、こんな雨の日に・・・」


そう。


今日は朝から曇り空で、私たちがこのお店に入ってすぐの頃から

しとしとと雨が降り続いていた。


梅雨には少し早いけど・・・なかなか雨はやまなくて。


そのせいか、店内も少し肌寒くて、湿った空気が流れている。
No way!

「や・・・っ。

だから、待ってろって!

おい、久美子!?」


そう言っている間に、電話は切れてしまったみたいで、お兄ちゃんはイラついたようにため息を吐いた。


「お兄ちゃん、どうしたの?

今のって、ヤンクミ先生よね?」


「ああ・・・

なつみ、悪いけど・・・・・・アイツ迎えにいかねぇと」


そう言いながら、お兄ちゃんは帰り支度を始めた。
あ。

やっとログイン出来たーーーーー!!(叫)

良かった・・・(;∇;)

では、茶に戻ります~

囁葉sasaha

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のんびり、ゆらゆら、つらつらと。
思うが侭やっていきたいと思います。

おさげでジャージ、今や有名人な眼鏡のおねーさんと、
真っ赤な髪だったり黒髪金メッシュだったりするおにーさんが好きです。


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